ニューチルドレンたちの予言

本城です。

先日、昔のオカルト雑誌を読み返していたら、『ボーダーランド』(1997年6月号)の中に面白い予言記事を見つけました。タイトルは長いですが、「史上最年少!? 5歳児コンタクティーの超次元メッセージ『5年後に地球滅んじゃうよ。でも大丈夫、元通りにもどるから』― 世紀末に急増する“ニューチルドレン”の知られざる素顔とは?」です。

記事では、当時5歳だったN少年を史上最年少コンタクティー(宇宙人とコンタクトする人)と位置づけ、彼が宇宙人から教えてもらった予言を紹介しています。当時、テレビなどにも出ていたのでご存じの方もいるかもしれません。

内容を簡単にまとめると次のようなものです。

  • N少年が10歳になる時(2002年)、地球は何もかもドロドロに溶けてしまう。
  • しかし2人の宇宙人が迎えに来てくれるので、その宇宙人の知り合いや友人は死なずに金星へ行く。
  • その後、宇宙人からもらった種をまき、地球はゼロから再スタートする。

予言は全部外れていますが、興味深いのはコンタクティーやニューエイジ系の人たちがよく言う予言の特徴が、ご多分に漏れずこの予言にも含まれている点です。つまり、「地球の大異変」「宇宙人のような存在による救済」「リセット」などです。

これはN少年の予言だけではありません。『ボーダーランド』の記事では、育児文化研究所の谷口氏や、七田チャイルドアカデミーの七田氏などのエピソードをもとに、次のような話を紹介しています。

いわく、世紀末に向けて超常的な能力を持った「ニューチルドレン」が生まれ、彼らは口々に「近いうちに地球には異変が起こり、宇宙人が訪れて地球人に宇宙学や愛についての心の教育を行う。その結果、地球人はかなり精神的なレベルアップを遂げる」というのです。

しかし、彼ら「ニューチルドレン」たちが予言したことは何も起こりませんでした。ところが彼らの予言していたような話は現在でも下火にならずによく聞きますね。

そう、アセンション(高次元への進化)と絡めた2012年のマヤ暦の予言です。結局10年以上経っても、言っていることは同じ。それどころか、こういった終末論は紀元前の時代からありますから、もう2000年以上、ずっと同じようなことを繰り返しているんですね。

一体いつ人類はアセンションするんでしょうか? 過去を反省して別の意味でアセンションしたほうがいいのは予言者自身だと思うのですが。

ともあれ世紀末で失敗して以来、最有力の時期は今のところ2012年のようです。ただ私としては、「10年後も同じような終末予言が言われている」と“予言”しておきたいと思います。

ニューチルドレンたちの予言”へ13件のコメント

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  2. ホシノ より:

    ボーダーランドはほぼ持ってます。
    粘土細工も、宇宙文字もどう見ても子供の遊びですよね。
    ちゃんと元ネタ(UFO絵本)も紹介されてるのにキャプションではコンタクトの引き金と書いてある。
    今はどうしてるんでしょう、健やかに育ったのかな…

  3. 本城 より:

    『ボーダーランド』お持ちなんですね。
    N少年については、今回の記事を書く際に本名で検索してみたのですが、該当するような人物はヒットしませんでした。あれから12年経ちますし、現在はもうコンタクティーとしては活動していないのかもしれません。

  4. twilight より:

    うまい事言いますねー

  5. フォックス モルダー より:

    私もボーダーランドやムーやトワイライトゾーンなどを愛読していました。
    N少年の周辺に黒幕の存在を感じてしまいます。特に金星なんてところが・・・ 
    人類は、いつの時代もこのようなことを繰り返していることに気づくことが大事ですね。
    私は以前、某コンタクティーにお会いしたことがありますが、根本的なコンタクトの事実関係についてはほとんど語らず、宇宙人からのメッセージの内容に終始してしまって、失望したのを思い出します。
     
     

  6. タノQ より:

    紀元前の時代から、ていえば弥勒がありますね。計算でいくと太陽が膨張はじめる前までに降臨する予定ですけど、ひょっとして宇宙人なんでしょうか。
    …弥勒を 宇宙人だ なんていったら佛道から破門されるかも私。
    なんつって( ̄▽ ̄;

  7. 本城 より:

    >twilightさん
    あら、そうでしたか。
    うまいこと言えたのかな。
    >フォックス モルダーさん
    >宇宙人からのメッセージの内容に終始
    カール・セーガンも似たような経験を書いていました。どうでもいいメッセージは饒舌に語るのに、事実関係が確認出来るようなことを質問すると沈黙してしまう人が多いようです。
    >タノQさん
    >計算でいくと太陽が膨張はじめる前までに降臨する予定
    数十億年後ですかね。
    その頃には、ノストラダムスの予言やマヤ暦のように騒がれているかも。

  8. タノQ より:

    その頃まで地球文明が存続して順当に発達してるとしたら人類は恒星間を移動して移住できるくらいには、なってるかも。そしたら弥勒せっかく降臨しても、あんまり活躍して功徳を発揮する余地なさそうな気がします。
    うーん、そんな時代になってても弥勒はともかくノストラやマヤ暦とかが価値もちつづけてるとしたら、それはそれでスゴイと思います。

  9. もじゃ より:

    はじめまして。今日こちらを見つける事ができて嬉しく思っています。
    私の夫はノストラダムスやその他の終末論には全く興味を持っていないけれど、2012年に関しては完全に信用しています。
    何人もの科学者が様々な分野から2012について説明しているそうですが、英語の情報ばかりで私には理解も反論もできず…このままだと冗談ではなく、2011年にアメリカに移住(5年後の予測地図で日本が沈没していたらしい)することになりそうです。
    アポロ陰謀論FAQのようなページがあるとありがたいのですが。。
    アセンションを切り抜けるセミナーやエネルギーレベルを上げるための書籍はあっても、それを反論している情報はなかなか見つけられませんね。

  10. 本城 より:

    もじゃさん、はじめまして。
    >このままだと冗談ではなく、2011年にアメリカに移住(5年後の予測地図で日本が沈没していたらしい)することになりそうです。
    あらら・・・・・・それは困ったことですね。日本が沈没するなんて予言は、ノストラダムスの頃にもあったのですが、ご主人は2012年だけ信じているとのことなので、聞く耳を持ちそうもないですね。
    >アポロ陰謀論FAQのようなページがあるとありがたいのですが。。
    日本語のWebサイトでは、まとまった記事が読めるところはあまりないので、そういったページはあった方がいいかもしれません。作れそうか考えてみます。
    しかしかなり手間がかかることと、今はいろいろと立て込んでいるため、実際に作るとしてもしばらく先になりそうです。
    ただ、Webページではなく、2012年問題全体を扱っているわけではないですが、今年の4月に出した『謎解き 超常現象』(彩図社)という本では、マヤの暦とフォトンベルトを検証した記事が読めます。
    この2つは2012年問題と深く絡んでいます。特にマヤの暦(&予言)は、「2012年」という期限の元になっている話なので参考になるかもしれません。

  11. もじゃ より:

    本城さま
    ご丁寧にお返事ありがとうございます。
    何でも天文学者やらNASAに勤めていた科学者やら、世界中のいくつもの予言が見事に一致している!のだそうで、的は多そうです。
    カリフォルニアではすでに夕日が2つ(1つは二ビル)肉眼で見えるとか。。You Tubeの動画ですが…
    旦那は英語圏の人なので英語の情報でもあれば助かります。
    政府は皆が信じるとパニックが起きるから、2012年のことは嘘だと思わせるために色々と工作をしている、とも言っていたので、ちゃんと思考を閉ざさずに反論を受け入れてくれるか心配ですが。。
    そのためにも私もちゃんと知って自分でも説明できるようになりたいので、日本語のページをあせらず期待しています。
    ご紹介くださった本、読んでみます。
    ありがとうございました。

  12. 本城 より:

    >もじゃさん
    日本語で読める2012年関連の懐疑的な記事を見つけました。下記ページにまとめてあります。
    http://asios-blog.seesaa.net/article/132727303.html

  13. もじゃ より:

    本城さま
    リンク先の記事、読んでみました。
    終末論“ビジネス”という見方が、私たち共に抜けていました。
    これから2012年問題を成り立たせている事柄について、ひとつずつ話し合っていこうと思います。
    ありがとうございました。

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