「歴史秘話ヒストリア」に井上円了登場
※10月17日追記あり。
本城です。明日、NHKの「歴史秘話ヒストリア」という番組にて井上円了が取り上げられます。
▼10月12日(水) 22:00~22:43 NHK総合
「颯爽登場!明治ゴーストバスター~“妖怪博士”井上円了の不思議な世界~」
もともと9月に放送予定だったものが台風上陸の日と重なってしまったので明日に延期となったそうです。円了については、著書を読むとやや強引な否定も目に付くため、私は必ずしも彼に共感できるわけではありません。
ただ、昨年のJTBカルチャースクールの講座でも紹介したとおり、日本全国を飛び回って各地の怪談や不可思議現象を実地調査しているところなどは、とても面白く参考にもなります。
こういった個別事例に興味がある方は、『井上円了・妖怪学全集』の第5巻がおすすめです。この5巻には「おばけの正体」というパートがあり、明治時代の各地の怪異現象を紹介しながら、その真相も解説されています。500ページ近い大著であるため値段は高いですが、図書館を利用すれば無料で読むことも可能です。
あと今回はもうひとつ番組の紹介を。朝日放送の「探偵!ナイトスクープ」で、「背中に現れた謎の手!?」という怪談みたいな事例が扱われます。以下、公式サイトの説明より。
「『背中に現れた謎の手!?』は、三重県の男性(37)から。ことし8月14日に、友人たちと福井県の海に遊びに行った。バーベキューの食材を調達しようと、僕はボディーボードに腹ばいになり、プカプカと海に浮かんで釣りをした。3時間後に浜に上がると、友人たちが一斉に『背中どうしたんや』と騒ぐので、鏡で見ると僕の背中に女の人の手形がついていた。しかも僕の体を両手でぐっとつかんだような跡。お盆だったため、友人たちは『霊がぶら下がって海に引きずり込もうとしたのではないか』とまで言い出した。ただ海に浮かんでいただけなのに、本当に霊の仕業なのか。1カ月経つが、まだ背中には手形の跡が残ってる。これはいったい何なのか調査して解決してほしい、というもの」
すでに本放送は10月7日に放送されてしまったのですが、各地方ではこれから放送されるところもあるため今回紹介させていただきました。放送スケジュールはこちらをご覧下さい。私も見られたら追記します。
※10月17日追記
探偵ナイトスクープ見られました。問題の手形は番組が調べたところ、周囲の背中が日焼けしているのに対し、そこだけ日焼けせず白くなっているために手形のように見えているのだと判明。
海水浴中に何か貼りついてたり日陰になっていたりした仮説を考えるも、そういった可能性はなく……。そこで当日の海に入るまでの行動を再検証したら、日焼け止めが関係していたらしいことがわかります。
番組では相談者が顔や肩などに日焼け止めを塗ったあと、まだべたついている手を無意識に腰にまわしたんじゃないか、と考え、本人の手を合わせてみたらまさにぴったり。でもここで終わりません。わざわざ沖縄まで行って再現実験を敢行。しっかり手形を再現していました。ちゃんと解明できていて面白かったです。
更新が遅くないですか?
ネタに困ってるならもっとバラしても良いんじゃないんですか?
キャトルミューティレーションは「こんな事」でしたよ♪とか。
懐疑論者が根暗になってる気がしますよ。
失礼な事を言いましたけど、本音です!
まぁ、ワクワクしたいんですよ!
暴言にとれるのはごめんなさい
次回の本を楽しみにしてます!
イタズラじゃなく二重に反映しました。 すみません。
井上円了、見ました。締めの言葉が
「森羅万象こそ真怪(偽物や誤解を排除した後に残る、本当の不思議)である」
と綺麗に終わらせてましたが、何だか強引に感動を呼ぼうとする番組の手口ぷんぷんだなぁ…
円了の言葉で「毎年何十万人(?)もの人が死んでるなら、人魂が実在すれば、夜は明るくて便利この上ない」だったかな。んー、大槻教授みたい(^_^;)。それだと、この世に禍根を残して死んだ人が化けて出るって説を、論破できませんよねぇ。
明治政府の文部省から教育方針で叩かれたらしいけど、もともと現人神の天皇制自体、哲学や科学と矛盾がありますし…
でも真怪という言葉を残すことは、真っ当な懐疑論の姿勢ですよね。フィールドワークの記録があるなら、今度図書館で是非『妖怪学全集』探してみます♪
ちなみに哲学堂公園は確か何かのついでに、名前に惹かれて入ったことがあるんですが、円了先生が作ったとは知りませんでしたね~。
>オーダインインターナショナリズム研究会さん
二重投稿になっている分は消しておきました。
ネタは、最近も雪男やアメリカのUFOやドラゴンの子どもの話などあり、別に困ってはいないです。むしろそれを記事にする時間がなくて困っている方で……。
来月には新刊が出るためその確認作業を行ったり、それが終われば次の企画にとりかかり、といった具合に、より良いものができるようにブログ以外にも時間をかけなければならないものが多くなっているというのが実情です。
ですのでブログ以外の活動も含めて見ていただければ幸いです。
>ギルスさん
ヒストリアはその前身の番組だった「その時歴史は動いた」の頃から、うまくまとめようとして対象を美化してしまう傾向がけっこうありますね。
なのでそのあたりは割り引いた上で、興味を持つきっかけとするのがちょうどいいのではないかと思います。
〆に紹介されたコトバは、ちょうど同じような内容のことを道元禪師もカールセーガン博士もが遺されてるので、けっこう印象的に感じたです。
来月また新刊ですか。たのしみー。
>タノQさん
確かに締めの言葉と似たことはセーガンなども言っていますね。
私はその前に紹介されていた「迷雲を払って真月を見よ、妄眼をぬぐって真怪に接せよ」が好きです。
これは引用元として紹介されていた『真怪』(この本は上述の『妖怪学全集 第五巻』にも収録)の第100項「真怪の実相」に出てくる言葉です。興味のある方は読んでみてください。
ナイトスクープ見ました。わはは(^皿^)日焼け止めの効果って侮れないなー。
沖縄まで行くとは、熱心というか予算が余ってるというか…てっきり日焼けサロン(今でもあんのかな)行くと思いましたよ。
>ギルスさん
無意識に触っただけでも、日焼け止めであれだけ差が出るというのは興味深かったです。
あと私も再現をするときは日焼けサロンに行くのかと思っていました。