続・海から手の心霊写真

本城です。

以前、記事にしました「海から手の心霊写真」ですが、その後さらに調査を続けまして、ようやく一区切りしました。現状では、やはり問題の心霊写真は見つかりません。

ただ書籍に関しましては、あらためて調べた結果、国内で出版された心霊写真を主に扱う書籍の9割方はチェックできたと思います。そこで、これまでにチェック済みの書籍の一覧を以下に示しておきます。

今後、この件を他にも研究される方がいらっしゃいましたら参考にしていただければ幸いです。

海から手の心霊写真が載っていない書籍リスト

中岡俊哉『恐怖の心霊写真集』(二見書房、1974年)
中岡俊哉『恐怖の心霊写真集・続』(二見書房、1975年)
中岡俊哉『新・恐怖の心霊写真集』(二見書房、1977年)
中岡俊哉『死霊の恐怖』(KKダイナミックセラーズ、1978年)
中岡俊哉『実証・恐怖の心霊写真集』(二見書房、1979年)
新倉イワオ『あなたの知らない世界』(日本テレビ放送網、1980年)
新倉イワオ『あなたの知らない世界・続』(日本テレビ放送網、1981年)
新倉イワオ『あなたの知らない世界・続々』(日本テレビ放送網、1981年)
新倉イワオ『あなたの知らない世界・新』(日本テレビ放送網、1982年)
中岡俊哉『恐怖の心霊写真集・地縛霊篇』(二見書房、1982年)
佐藤有文、宗川圓学『奇跡の霊現象』(立風書房、1982年)
中岡俊哉『恐怖!!心霊写真館』(みき書房、1983年)
中岡俊哉『恐怖の心霊写真集・第6弾』(二見書房、1983年)
佐藤有文、宗川圓学『これはすごい日本の心霊写真集』(1985年、立風書房)
ルネ・ヴァン・ダール『責任鑑定 霊の実体に迫る!! 心霊写真』(朝日ソノラマ、1986年)
中岡俊哉『決定版・恐怖の心霊写真集』(二見書房、1986年)
佐藤有文『これはすごい日本の心霊写真集 続』(立風書房、1986年)
宜保愛子『心霊写真の見分け方』(光文社、1987年)
宜保愛子『戦慄の心霊写真』(勁文社、1987年)
宜保愛子・監修『恐怖心霊写真の謎』(勁文社、1988年)
大窪南『ハロウィン恐怖写真館』(朝日ソノラマ、1988年)
黒田みのる『写った見えた!霊の世界』(大陸書房、1988年)
中岡俊哉『幽霊が写った! : 心霊写真の恐怖』(二見書房、1989年)
宜保愛子『宜保愛子の世にも怪奇な心霊写真集 : 鑑定』(大陸書房、1990年)
中岡俊哉『心霊写真の神秘』(永岡書店、1990年)
佐藤有文『心霊写真は語る : たたりがフィルムに出現!』(ベストセラーズ、1991年)
宗川日法『心霊写真大百科 : 怪奇と神秘の心霊ミステリー 悪運を招く警告か!?幸運を呼ぶ前兆か!?』(グリーンアロー出版社、1992年)
新倉イワオ『あなたの知らない世界20・総集編』(日本テレビ放送網、1992年)
中岡俊哉『これが心霊写真だ! 霊界からのメッセージ』(ダイナミックセラーズ出版、1992年)
中岡俊哉『心霊写真で読む!学校の怪談』(二見書房、1994年)
黒田みのる『実証!心霊写真の怪』(勁文社、1994年)
稲川淳二『稲川淳二の秘蔵心霊写真』(リイド社、1994年)
池田貴族『戦慄の心霊写真集』(竹書房、1995年)
平川陽一『科学では解明できない心霊写真』(日東書院、1996年)
中岡俊哉『きわめつけ!超こわい心霊写真集』(三心堂出版社、1998年)
中岡俊哉『霊気ただよう怪奇心霊写真集』(三心堂出版社、1998年)
黒田みのる『投稿!心霊写真集』(勁文社、1998年)
新倉三心『カメラがとらえた!霊・超常現象』(竹書房、1998年)
織田無道『織田無道の心霊写真』(リイド社、1999年)
中岡俊哉『TVで放送できなかった超怖い話』(竹書房、1999年)
黒田みのる『超恐怖!心霊写真集』(勁文社、2000年)
黒田みのる『超恐怖!心霊写真集2』(勁文社、2000年)
稲川淳二『稲川淳二の絶叫・心霊写真』(角川書店、2001年)
宗優子『宗優子のテレビに出せない本当の怖い話』(竹書房、2001年)
結城瞳『結城瞳の心霊写真が語る怖い話』(竹書房、2001年)
心霊現象研究会『恐怖体験!呪われた写真』(廣済堂出版、2002年)
中岡俊哉『恐怖の心霊写真集 : あの世からの来訪者たち』(二見書房、2003年)
龍顕正『戦慄!! 心霊写真の謎』(学習研究社、2003年)
中原郁夫『我が家の心霊写真』(新生出版、2008年)
月刊エンタメ特別編集『心霊を超えた!! 冥界写真館』(徳間書店、2009年)

それとDVDですが、こちらは心霊系のDVDをたくさんお持ちのレプトンさんが調べて下さいましたので、合わせてそのリストをご紹介しておきます。状況が違う手のようなものが映った映像はあるものの、問題の写真はやはり見つからなかったそうです。

ちなみに、以下は各所で情報をお寄せ下さった皆さんの情報と私が調べた情報を合わせた「海から手の心霊写真について書かれている出版物(写真は無し)」の現在までに確認が取れているリストです。こちらも参考にしていただければ幸いです。

【海から手の心霊写真について書かれている出版物(写真は無し)】

『COSMOPOLITAN JAPAN』(集英社、1987年7月)
『MORE』(1988年8月)
浅羽通明「D・P・Eは逢魔の時間 複製技術時代の心霊写真!?」『別冊宝島(92) うわさの本』(宝島社、1989年)
大島広志「若者たちの怪談」『世間話研究3号』(世間話研究会、1991年)
稲川淳二「こわいから聞かないで」(CD、ポニーキャニオン、1991年)
三原幸久「写真の怪」『不思議な世界を考える会会報35号』(1994年7月)
渡辺節子ほか『ピアスの白い糸』(白水社、1994年)
久保孝夫『女子高生が語る不思議な話』(青森県文芸協会出版部、1997年)
久野俊彦「高校生が知っている不思議な話」『下野民俗39号』(下野民俗研究会、1999年)
小池壮彦『心霊写真』(宝島社、2000年)
稲川淳二「稲川淳二の真・恐怖夜話」(DVD、デジキューブ、2004年)
戸塚ひろみ「口承文化の中の心霊写真」『心霊写真は語る』(青弓社、2004年)
松谷みよ子『現代民話考12』(筑摩書房、2004年)
宇佐和通『続 あなたの隣の「怖い噂」』(学習研究社、2004年)
松山ひろし『3本足のリカちゃん人形』(イースト・プレス、2003年)
三原幸久、豊島和子編『大学生の伝承する現代伝説』(関西外国語大学豊島研究室、2005年)

続・海から手の心霊写真”へ8件のコメント

  1. ぴぴ より:

    こんにちは。
    前回エントリで「見たような気がする」とコメントした者です。
    見つからなくて残念でした。
    なんかの雑誌だったような気がするのですが、やはり作られた記憶だったのでしょうか。
    前回エントリを見る前にもその画像のイメージを何回か反芻したことがあるようなないような。
    これも後から作られた記憶だったのかもしれませんね。

  2. 本城 より:

    >ぴぴさん
    今回調べた限りでは、とりあえず本の可能性は低そうですので、もし載っているとすれば雑誌だと思います。
    こちらはまだ全部調べられていないため、可能性は残っているかもしれません。時間はかかると思いますが、今後も少しずつ調査は続けていきます。

  3. 頭に砥石 より:

    以前、書き込ませて頂いていた者です。
    ASIOSのメンバーの方とコメントを寄せる皆様とのレベルの高いやり取りをみて、邪魔するのはどうかと思い、書籍を購入するだけにしていたのですが、この事件について書きたいこと(というか質問かな?)したいことがありまた書かせていただきます。
    さて、この怪談の元ネタは、1955年女性生徒36人が亡くなった、橋北中学校水難事件ではないかと思うのですが、どうでしょうか?
    1963年の『女性自身』には、生存者の手記として、女性生徒を海に引きずり込む防空頭巾をかぶったもんぺ姿の女性をみたという話が乗ったそうです。
    “そうです”と書いた通り、自分で調べたわけではなく、大好きな怪談ブログ「本当にあった(と思う)怖い話」に紹介してあった話です。
    http://blogs.yahoo.co.jp/to7002/259547.html
    皆様、元ネタの話ではなく、写真の話をしているから、この事件がでてこなかったと思うのですが、私のようなにわかな懐疑主義ファンからすれば興味深いトリビアになるので、書いてみた次第です。
    これからも、応援しております。

  4. 本城 より:

    >頭に砥石さん
    情報ありがとうございます。津市の集団溺死事件については、平行して情報を募集していたmixiのコミュニティでも元ネタのひとつとして情報をいただいていたところでした。
    http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=433106&page=42&id=39976984
    mixiでも書きましたとおり、この事件がもとになった可能性はあると思います。ただ江戸時代にも妖怪が海に引きずり込むという話がありまして、こういった話は他にもいくつかあるようです。

  5. 匿名 より:

    「海から手」の話をずいぶん前に何かの怪談本で読んだ記憶がある一人です。最近当該書籍を再確認することができましたので、コメントとしてここに掲載します。
    御参考にしていただければ幸いです。
    書名:『ほんとうにあったおばけの話③おばけがくれた青い紙』
    日本児童文学者協会編 偕成社 1990年7月初版第1刷発行
    題名:「白い手」広島市南区在住の主婦の聞き書き
    写真:掲載なし
    時期:不明
    場所:広島市から200kmほど離れた、山口県の日本海側のK海岸
    犠牲者:広島市から臨海学校で来て、飛び込み台から海へ飛び込んだ小学5年生の男子児童
    撮影者:偶然孫と遊びに来ていた老人
    巻末の解説で解説者の斎藤晴輝氏は「おなじ素材の作品がよせられていましたので、あるいは最近広まった話なのでしょうか」と記しております。

  6. 本城 より:

    情報ありがとうございました。未読の資料でしたので大変参考になります。
    私の方でもいずれ確認したいと思います。

  7. Sannji より:

    以前から気になったいた海から手の心霊写真の話ですが、自分の記憶ではTVで紹介されていました。
    もう自分は40代半ばになりますが、子供の頃は心霊系がすこぶる苦手で、小学生の夏休みに「2時のワイドショー」か「3時のあなた」の心霊写真特集で、港だか防波堤の写真で海から手が出ているのをみて軽くトラウマになりました。
    大した情報ではありませんが、真相を知りたい者の一人として書き込みさせて頂きました。

    1. 本城達也 より:

      情報ありがとうございます。テレビで見た記憶があるという方は、やはりいらっしゃるようです。それが再現VTRだったのかも含め、できるだけ調べてみたいと思います。

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