テレビ朝日屋上で目撃されたUFOの検証(1)

本城です。

先月、テレビ朝日で目撃されたUFOの件で、ASIOSへ著述家・翻訳家の益子祐司さんより貴重な情報を頂戴しました。

そこでそのいただいた情報を参考にしつつ、こちらでも詳しい調査を行いまして、このたびその調査結果がまとまりました。少し長くなりますが、今回は記事を二つに分け、その調査の過程と結果を以下に記したいと思います。

状況の整理

まずは前提となる状況を整理しておきます。テレビ朝日でUFOが目撃されたのは2013年11月30(土)で、この日は12月22日に放送された「ビートたけしの超常現象(秘)Xファイル」の収録が行われていました。

UFOが目撃されたのは、その収録と平行して行われていたUFOを呼ぶプロジェクトでのことです。目撃場所はテレビ朝日の屋上で、現場にはUFO研究家の韮澤潤一郎さんと武良信行さん、それにスタッフが数名いらっしゃいました。現場の天気は午後から快晴です。

最初にUFOが目撃された時刻は、韮澤さんの情報によりますと午後2時45分。それから日没近くの午後5時頃まで目撃できたといいます。(ただし肉眼で目撃できたのは最初の頃のみで、それ以降はズームにしたカメラでだけ捉えられたとのこと)

「ビートたけしの超常現象(秘)Xファイル」より

色は白や赤、緑など。非常に小さな点状の物体で、最初の目撃方向は北の空、その後は東に少しずつ移動していったといいます。途中、飛行機が近くを飛んでいる場面もあったそうですが、明らかに問題のUFOと飛行機は違っていたそうです。

さて、これがテレビ朝日で目撃されたUFOの大まかな状況になります。ここからは具体的に検証を進めていきましょう。

11月30日に目撃された時間の検証

最初は当日の時間です。韮澤さんが後日、ブログ等で記された11月30日の様子は、まとめると以下のようになります。

  1. 午後2時45分に北の空で最初の目撃。UFOは動いておらず、停止しているようだった。
  2. 午後2時55分に腕時計を確認。
  3. 午後2時55分~3時頃、UFOは徐々に小さくなっていき、肉眼では見えなくなった。
  4. 午後3時すぎ、やや東寄りの方向でカメラマンが複数のUFOをとらえた。
  5. 午後3時30分頃、収録中だったスタジオに第一報を入れる。
  6. 午後4時頃、出演者たちが屋上へやってくる。
  7. 午後5時前、日没近くになってもUFOは見えていた。韮澤さんは屋上を離れ、スタジオ収録へ向かう。

UFOが目撃された方向

UFOが目撃されていた時間は、およそ2時間15分です。方角は北からやや東。しかし、本当にこれで正しいのでしょうか。韮澤さんが報告する時間の中で、正確だと言えそうなのは(2)の腕時計を確認した時間です。これは午後2時55分ですから、この時間を基準に考えてみます。

(1)の最初に目撃された時間

のちほどわかるのですが、韮澤さんはやや時間を長く見積もってしまう傾向が見受けられます。また、番組で最初の目撃時のやり取りを確認する限り、腕時計を確認するまでの時間はせいぜい数分程度だったと思われます。そのため、おそらく最初にUFOが目撃された時間は午後2時50分頃になりそうです。

(5)のスタジオに第一報を入れた時間

当日、肯定派の楽屋にいた方(出演者ではなく関係者)に確認を取ったところ、屋上から第一報が入ったのは午後3時すぎだったそうです。それでモニターが見えるところに皆さんで移動すると、屋上からの映像がすでに映っていたといいます。状況から考えれば、スタジオに第一報が入ったのもおそらく同じ頃です。つまり午後3時すぎになります。

(6)の出演者たちが屋上へやってくる時間

番組を確認しますと、スタジオに第一報が入ってから屋上へ移動するまでの時間は10分弱だったと考えられます。屋上に出演者たちが着いたのは午後3時10分~15分頃だったのではないでしょうか。

屋上に滞在していた時間は、向かいのビルにかかる影の変化から考えて約20分。午後3時30分すぎ頃にはスタジオに戻っていったのではないかと思います。(その後は吸血鬼の収録をしていたようです)

(7)の日没近くの時間

11月30日の日没は国立天文台の情報によれば午後4時28分です。これは正確な情報ですから、やはり韮澤さんが想定されていた時間というのは30分近くずれていたはずです。

ちなみに番組では最後に屋上から中継が入る場面がありました。このとき近くのビルを確認すると西日が全面に当たっていて、まだ日没前だということがわかります。明るさから考えれば最後の中継は午後4時すぎ頃だったと推測されます。(この最後の中継が入ったとき、スタジオでは吸血鬼の再現CGについて話していました)

UFOを目撃した時間についてのまとめ

以上をまとめますと、UFOを目撃していたと確実に言えそうな時間は、午後2時50分~午後4時すぎまでの約1時間15分になります。これは実は、番組での韮澤さんの証言とも大体一致しています。

韮澤さんが屋上からスタジオに戻り、バトルの収録が始まってすぐの冒頭で、「結局、消えるまでは約1時間」だったと語っているからです。

そのため、目撃時間の結論としましては、確実に言えるのは1時間15分ほどで、もしそれより長く目撃されていたとしてもせいぜい1時間30分程度、2時間を越える可能性はかなり低い、と言えそうです。

UFOが目撃された方角

続いてはUFOが目撃された方角です。最初に目撃された方角が北の空であることは番組の映像からも確認できますので、まず間違いありません。

それ以降は出演者が屋上に行った際の映像が参考になります。このときUFOを撮影しているカメラが別のカメラによって何度か映るのですが、明らかに45度以上は東方向に向けられていることがわかります。

方角は北東です。つまり撮影されたUFOは最初にテレビ朝日から見て北の空に現れて以降、北東方向へ動いていったと考えられます。

コメントを残す