赤外線カメラ映像の検証
本城です。
だいぶ遅くなってしまいましたが、以前に予告した赤外線動画の検証を行いました。
対象としたのは、2020年1月3日と12月27日に放送の『ビートたけしの超常現象Xファイル』(テレビ朝日)です。この番組の中で、深夜、自宅にあった赤外線カメラに奇妙な白い物体が映っていたというものが取り上げられていました。
たしかに、全体が白く、少し伸びているようなシルエットは奇妙でした。
しかし、飛び方はちょっとパタパタするようなところが見られ、シルエットの一部からも、その正体は蛾(が)ではないかと推測されました。
そこで使われていた赤外線カメラを特定して同機種を入手し、このたび、蛾を使って検証を行いました。
やり方はこうです。まず蚊帳を用意し、その中に一匹の蛾(アカマダラメイガ)を放って飛び回らせます。そして飛び回る蛾を赤外線カメラで撮影するというものです(撮影は横山雅司さん)。
はたして、どのようなものが撮れたでしょうか?
結果は次のとおりです。
今回、同じカメラは用意できましたが、蛾は同じ種ではなく、飛んでもらうために蚊帳を揺らして全速力だったこともあり、検証動画では蛾がかなりブレて映っています。
ですが、赤外線カメラでは同様に蛾は全体が白く映ることや、シルエットが伸びて映ることが確認できました。よって、問題の映像に映っていた白い物体の正体は、蛾であると考えて問題なさそうです。
ちなみに、今回は蛾が思いのほか本気を出して飛んでくれたため、ブレて残像が映り、かなり見事な「スカイフィッシュ」の映像にもなりました。
またホコリや小さな虫も、いい具合にピンぼけしてくれたため、こちらはゆらゆら浮遊する見事な「オーブ」になりました。
今回、これらをまとめて動画としてアップしましたので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
初めまして。いつも楽しく拝見させていただいております。
問題の白い物体に関してですが、私が見た印象では、モモンガのようにも見えるのです。動きや大きさなど、おおざっぱな印象にすぎませんが、もしよろしければ、そちらの可能性も検証していただければ幸いです。
はじめまして。
たしかに羽を広げている感じはモモンガに似ています。
ですがモモンガは蛾より大きく、民家に迷い込んで住民に見つからず出入りできる可能性は低そうなことや、飛行方法が滑空で映像の飛び方とは異なる点などから、検証の対象にはしませんでした。
もし今後、そうした点が覆るようなことがありましたら検証を行いたいと思います。
念のため確認しておきたいのですが、問題の映像は、山口敏太郎氏が「お稲荷さんの眷属」と称していたもので間違いないでしょうか?
間違いないです。
だとすると、やはり私の眼には、どうしても羽ばたいているようには見えなくて、疑問を拭えずにおります。3月と5月の映像がありますが、比較的鮮明な5月の方が、よりそのように感じます。
5月の映像ですが、画面の右の方で急旋回しています。これは、ソファーを蹴ってジャンプしたと見ると、自然に見えます。その前後の動きも、直線ないしは放物線で、滑空またはジャンプと見ても矛盾はないでしょう。
また、ソファーを蹴ったと仮定すると、接触した瞬間の映像から、ソファーと比較することで、おおよその大きさがわかると思います。それによると、大きさは概ねネズミほど。これも、モモンガと考えて矛盾しません。
3月の映像に写っているものは、5月のものと同じとは限りませんが、全く別物にも見えません。
また、見つからずに出入りできるかという問題ですが、深夜に、ネズミ大の動物が、ちょっとした隙間から忍び込んだとしても、気づかれなくて当然と考えます。
以上が、私の考えをまとめたものです。お忙しいこととは存しますが、もし再調査の機会があれば、参考にしていただければと思います。
>ソファーを蹴ってジャンプしたと見ると、自然に見えます。
申し訳ないですが、そのようには見えないです。
ソファーを蹴っているのではなく、もっとカメラに近い側で急旋回しています。
その急旋回の際、ソファーには飛行物体の影が映っていますし、ソファーとカメラの間を飛行していたと考える方が自然です。
それでもモモンガの蓋然性があるとお考えでしたら、あとはご自身で検証されるのが良いかと思います。
そうですか、私もモモンガと決めつけているわけではないのですが、蛾であるという答えにも納得できておらず、疑問が解消されなかったのは残念です。私には、これ以上検証することはできそうにないので、これにて引き下がらせていただきます。お付き合いいただき、ありがとうございました。