ザンビア上空に出現した巨大な人影の正体

本城です。

ここ数日、アフリカのザンビア上空に巨大な人影が出現したとして、海外を中心に話題となっています。

「Zambian shoppers run in terror when strange ‘Harry Potter Dementor’ figure appears in cloud」(デイリーメイル)
「’PEOPLE RAN AWAY’ Horrified onlookers spot ‘Harry Potter dementor’ figure in the sky above busy shopping centre」(ザ・サン)
「ザンビア上空に『100m超えの天女のような人影』が30分間出現! 神の啓示か、住民大パニック!」(トカナ)

記事によれば、ザンビアのキトウェという都市にあるショッピング・モールの上空に、全長100メートルほどの巨大な人影が出現したといいます。その姿は「ハリー・ポッター」に登場するディメンター(吸魂鬼)のようでもあり、目撃した人たちは恐怖で逃げ回ったとか。

映画「ハリー・ポッター」に登場するディメンター(出典:デイリーメイル)

映画「ハリー・ポッター」に登場するディメンター(出典:デイリーメイル)

写真は2枚撮られたそうです。

現場で撮られたという1枚目の写真(出典:デイリーメイル)

現場で撮られたという1枚目の写真(出典:デイリーメイル)

現場で撮られたという2枚目の写真(出典:デイリーメイル)

現場で撮られたという2枚目の写真(出典:デイリーメイル)

この巨大な人影は上空に30分近くも漂っていたといいます。しかし、もしそうだとすると、写真がたった2枚しか撮られていないというのは、おかしいようにも思います。フェイク写真でしょうか。

調べてみると、海外大手サイトの「Snopes」が検証していました。結論から述べれば、正体は凧ではないかとのことでした。ただし、これは現場で凧が飛んでいたということではなく、別の凧の写真を合成したものである可能性が高いようです。

もともと、1枚目の写真とほぼ同じ形をした凧の写真が、約1ヵ月前の2017年2月8日時点でネット上にアップされていました。

もとになったと考えられている写真

もとになったと考えられている写真

この写真はよく見ると、頭から胸の部分にかけて、複数の糸がついていることがわかります。つまり凧です。

そしてこの写真に写っているのは、マーティン・レスターという人が制作した「スピリット・マン」というオリジナルの凧の可能性が高いようです。

レスター作の「スピリット・マン」

レスター作の「スピリット・マン」(出典:http://martinlester.co.uk/3d-soft/spirit/)

レスター作の「スピリット・マン」

レスター作の「スピリット・マン」(出典:http://martinlester.co.uk/3d-soft/spirit/)

スピリット・マンのお値段は約36,000円。サイズは3つで、一番大きいと2.7×18メートルにもなり、値段もさらに高くなるようです。日本ではほとんど知られていませんから、糸が見えにくい夜などに実際に飛ばしてみたら、ちょっとした騒ぎになるかもしれません。

ザンビア上空に出現した巨大な人影の正体”へ2件のコメント

  1. ぴの より:

    コワかわいい・・・こんなのあるんですね。実物が飛んでいるところを見てみたい。

    1. 本城 より:

      コワかわいいというのは確かにそうですね。ちなみにこの凧は、頭のところに風の取り込み口があって、そこから中に空気を入れて立体にしているようです。実物の3Dの凧を見てみたいです。

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