志水一夫さん逝去

本城です。

昨夜、志水一夫さんがお亡くなりになりました。享年55。あまりにも早すぎます。昨日、亡くなられたとのお知らせを受けたときは、「志水一夫」と「亡くなった」という言葉が2つ並んでいることが信じられず、大変ショックを受けました。これは一晩経った今でも変わりません。

もともと志水さんは今年の5月下旬に胃ガンが見つかり、ずっと入院されていました。先週、お見舞いに行かれた方から伺った話では、予定より入院が長引いているとのことで気になってはいたのですが……。それでも突然の訃報には驚くばかりです。

思い起こせば志水さんは博覧強記のパイオニアでありながら、とても気さくな方でした。初めてお会いしてお話したのは、3年ほど前、ある会合に出席した際、偶然すぐ近くの席に座っておられた志水さんを知人の方が紹介してくださったのがきっかけです。

隣の席に座ってからも気軽にお話をしてくださり、休憩時間にはわざわざお菓子をもらってきて、「これ、もらってきたから食べなよ。おいしいよ」と渡してくださったり。出版社の方とご挨拶した際にも、その場ですぐ貴重なアドバイスをしてくださったのは志水さんでした。

一方で、著書の方の出会いはもっと前にさかのぼります。私にとって最も影響を受けたのは『大予言の嘘』という本です。この中では天中殺や細木数子の六星占術が詳細に検証されており、六星占術の占い自体に焦点をあてて批判した本としては先駆的著作だと思います。私も大変参考にさせていただきました。

しかし、もう志水さんが新しく本を書かれることはありません。新刊を読むことも叶わず、いつかまたお会いしていろいろとお話することも叶わず。今はただ、斯界の大先輩の訃報にショックを受けると同時に、やり残したことは多々おありになっただろうと思うとその死が悔やまれてなりません。

志水一夫さん逝去”へ23件のコメント

  1. ヤナギサワ より:

    驚きました。
    とてもショックです・・。
    志水さんが関わったと学会の懐疑本は何冊か所有してますが、特に山本さん皆神さんとの対談形式のUFO入門が楽しくて好きでした。
    あの絶妙な掛け合いがもう見れないんですね・・・。
    残念です。

  2. ボーダーランド より:

    私もこの事実を知った時には力が抜けました。 
    兎に角、ご冥福を祈りたいです。
    しかし、まだ早いだろう。

  3. Pちゃん より:

    t-conの時間報で知りました。
    あの鋭いつっこみがないと知って、ショックです。
    遅刻ネタで笑いをとっていたのに。

  4. 砥石 より:

    突然すぎて、信じれません。
    早すぎます。
    私も始めて読んだ著作は、「大予言の嘘」でした。
    遅筆だけど、すごく面白い人でした。
    早すぎです。もっと本を書いて欲しかった。

  5. 稗田おんまゆら より:

    縁あってご家族の方との連絡役をさせていただいております。
    志水一夫先生の告別式は9日、近親者のみで営まれる予定です。
    ご家族の希望により場所などお教えすることは出来ませんが、皆様の追悼のお気持ちを心より感謝なさっておられます。
    皆様、どうぞお祈り下さいませ
            稗田おんまゆら拝

  6. 本城 より:

    >ヤナギサワさん
    >ボーダーランドさん
    >Pちゃんさん
    >砥石さん
    やはりショックですね・・・・・・
    懐疑論者だけでなく、肯定派の方々とも交友関係が広く、尊敬されていたところも志水さんらしいところでした。
    また、遅筆でもいつかは読めると思っていた書き下ろしの新刊も、もう読むことが永遠にできないのかと思うと残念でなりません。

  7. 本城 より:

    >稗田おんまゆらさん
    このたびは大変なお役目、ご苦労様です。
    志水さんの告別式は9日とのこと。安らかに眠られることをお祈りしております。

  8. まっしい より:

    ショックです。
    かつて、毎週金曜日に渋谷の某スナックでお会いするのを楽しみにしておりました。拙い同人誌の取材を受けて頂いたこともありました。
    我が国のSF、オカルト、ミステリーのジャンルにおける功績は計り知れないと思います。まだまだご活躍頂けるとばかり……。
    ご冥福をお祈りします。

  9. 本城 より:

    >まっしいさん
    昔からお付き合いがあったんですね。
    志水さんは、ここ2年くらいは体調不良が続いていたらしく、あまり外出できなかったようですので、かつて毎週のようにお会いしていたというのは、とても羨ましいです。

  10. お亡くなりになった途端にこれですか

    http://www.tobunken.com/news/news20090706140140.html
    イベント
    2009年7月6日投稿
    志水一夫さんが亡くなりました
    作家、科学解説家、と学会創設会員の志水一…

  11. 権の助 より:

     亡くなられた日に不思議な夢を見ました。
    小太りな背の余り高くない50代くらいの中年が現れ、「部下に手柄をたてさせたかった。」
    「生徒ではない教師だ。」
    「お前にはこれだ。」
    と言って居なくなりました。

  12. 本城 より:

    >権の助さん
    不思議な夢ですね。
    でも確か、志水さんは背が高かったように思います・・・・・・

  13. 鈴木 より:

    私は志水さんの訃報をよく読む風水師のブログで知りました。
    志水さんは占いに批判的、と言われますが、言い換えれば、それだけ世の中に信頼できな占いが商用目当てで書かれている時代なのでしょう。
    私が志水さんを知ったのは「予言・予知・占いファイル」ですが、志水さんの占い批判は裏を返し、角度を変えてみれば、「もっと高度な運命学があればよかったな」というメッセージだと想像しています(あくまで個人的な見解です)。
    ご冥福をお祈りいたします。

  14. 本城 より:

    志水さんは、占いにも強い興味を持っていて、好きだったんだと思います。プロの占い師の方とも親しくされていましたし。確か子どもの頃は占い少年だった、とどこかで書かれていたのを読んだことがあります。
    他の超常現象のジャンルについてもそうですが、好きだからこそ詳しく調べる、というスタンスを貫かれていたのだと思います。

  15. twilight より:

    wetですね。

  16. 稗田おんまゆら より:

    志水先生におかれましては、志水家代々の伝統に則り神葬祭が滞りなく斎行され、
    「志水一夫大人命」となられましたことを謹んでご報告申しあげます。
    神道の信仰上では志水先生は神そのものになられ、残る者をお守り下さるそうでございます。
    ご葬儀の場所をお教え出来ない、と申しあげましたのは不測の事態を懸念致しましたこととご家族の方々が出来るだけ静かにお見送りしたいと希望されたからでございます。
    我々にとっては「志水先生」でも、ご家族の方々にとってはかけがえのないご子息であられたりご兄弟であられたりするわけで・・・・
    本城様、ご報告お聞き届け賜り本当に有難うございます。
    鈴木様
    話は変わりますが
    志水先生がミクシイで私のためにお書き下さった紹介文です
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    関係:ミクシィ親
     実はσ(^^)、中学時代は占い少年でして、学生時代もタロット研究会だの運命学研究会だのに友人がおりました。
     プロの占い師さんとも結構付き合いがあったりします。
     占い師さんって本当に様々なんですけど、ひえださんの特徴を一言で表わせば、真面目の一語に尽きるかと思います。
     たまたま公開鑑定などでご一緒させていただいた際には、わずか何千円かの見料で何もそこまで真剣に考えてやらなくても良いのではないか、と感じられることもしばしばでした。
     でも、真面目なんだけどしっかりユーモアも解され、「と学会」 の一連の書籍に寄稿されている独特のリズムのある魅力的な文章↓は抱腹絶倒の必見もので、同会にお誘いさせていただいた自分としても鼻高々です (^^)/。
    http://www.google.co.jp/search?num=100&hl=ja&safe=off&q=site%3Awww.lares.dti.ne.jp+%7Ehisadome+%E3%81%BE%E3%82%86%E3%82%89
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・
    志水先生は占いそのものがいいか悪いかではなく
    「占いに関わる者の態度」を常にしっかりと観察しておいででした。
    で、私が占い師として独立
    する時に
    「お金が好きな人は、ニセ札が嫌いでしょ」
    と、おっしゃいました。

  17. 稗田おんまゆら より:

    権の助様
    その夢においでになられた方がどなたかはともかく、権の助様にとって意義深い夢でありますように。
    志水先生なら、そうおっしゃると思います。
    志水先生御自身は亡くなられた時点では部下やら上司やらという人間関係はお持ちではありませんでしたし、御体も180センチほどの堂々たるご体格でした。
    でも、志水先生なら権の助様の夢が御自身に関連付けられたことに喜んでユーモアたっぷりのコメントをお付けになったのではないかと、個人的には思います。
    時節柄ご自愛下さいませ

  18. チェルニー大尉 より:

    はじめまして。
    今年のSF大会の時刊新聞で志水先生の訃報を
    書かせていただいた時刊新聞記者です。
    PXで友人から知らされ、最初は何かの
    悪い冗談だと思いました。
    その後で事実だと確認でき、何とも言えない
    悲しさと虚脱感に襲われました。
    私は子どものころアダムスキーやマイヤーや
    ノストラダムスやデニケンを本気で信じて
    いました。
    そんな時に志水先生の『UFOの嘘』『大予言
    の嘘』を読み、文字通り世界観が180度変わり
    ました。
    以来、心の師としてずっと尊敬させつづけて
    いただいてきました。
    また、SF大会の自主企画で海外版セーラームーン
    の上映会を行った際にはコメンテーターとして
    ゲストにも来て頂きました。
    あまりにも速すぎるご逝去に声も出ません。
    謹んで哀悼の意を表させていただきます。
    乱筆乱文失礼いたしました。

  19. 本城 より:

    >チェルニー大尉さん
    >『UFOの嘘』『大予言の嘘』を読み、文字通り世界観が180度変わりました。
    この本に影響を受けた人は多いみたいですね。特に『UFOの嘘』は、それまで丸ごと一冊、UFO関連について真面目に批判的検討を行った本が日本ではほとんどなかった中で出された本ですからね。まさにパイオニアだったと思います。

  20. 通りすがり より:

    ここに書いてあることって本当ですか?
    http://toki.2ch.net/test/read.cgi/esp/1230960157/676
    http://toki.2ch.net/test/read.cgi/esp/1230960157/678
    志水先生って仲間は絶対批判しなかったりお金でどうにでも動くような人でしたっけ。

  21. 本城 より:

    リンク先を読みました。とりあえずガンツフェルト実験について
    >「超能力を信じている人たちですら、もはやそれが有効だと言い張る人も ほとんどいなくなってしまっている」
    と書いてあるのは間違いです。超能力を信じている方たちは有効だと主張しています。
    その他のことも、初めて聞くような話がいくつかありました。本当かどうか検証するにはまずソースを提示していただきたいところです。
    >志水先生って仲間は絶対批判しなかったりお金でどうにでも動くような人でしたっけ。
    志水さんはロドファー・フィルムの件で高梨純一さんと論争されていましたから、仲間を絶対批判しないなんてことはないと思いますよ。
    お金についても、後年は特に執筆の依頼があっても本を全然出さなかった方ですから、むしろ逆じゃないでしょうか。

  22. 名前は明かせぬ通りすがり より:

    >>本城達也様
    コメントレスありがとうございました。
    問題のコメントの内容が私の抱く志水一夫先生像とあまりにも違うので驚いてしまい、つい問い合わせてしまいましたがやはり……。
    引用したコメントの執筆者は現在もその板に常駐しているのですが、今度は志水さんが清田さんについて好意的に述べた論考が『SFイズム』に発表されたものだから信用出来ないと暴れています。
    どうやら『トンデモ超常学入門』は参考にしてはいけない資料だったようです。
    あとここで書いていいのかどうか分かりませんが、本城先生のページにあるお菊人形の件について。
    萬念寺の今川準照住職によると、伸びていた髪の毛は全体ではなくほんの一部分、しかも今ではもう伸びていないそうです。
    おそらくご存知かもしれませんがページに書いていなかったので、念のため書き込みをさせていただきました。

  23. 本城 より:

    >名前は明かせぬ通りすがりさん
    SFイズムがアウトなら、志水さんが他でも書いている『UFOと宇宙』や『トワイライトゾーン』、『Az』などの記事もアウトになってしまいそうですね。いくらなんでも無茶ですね。
    お菊人形の件はご教示ありがとうございました。現在は伸びていない点についてはサイトでも書いているのですが、一部だという点については知りませんでした。
    お菊人形は今後再調査する予定なので、そのときにまとめてリニューアルしようと思います。

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