ゲルマニウムは効果なし
本城です。
25日に国民生活センターから、「体に良いとうたうゲルマニウム使用のブレスレット」について調査結果が公表されました。より詳しい内容はPDFファイルで確認できます。
それによるとテストした12銘柄のうち、ゲルマニウム含有量が95%以上だったのは4つだけ。他は1.4%がひとつ、1%以下が6つ、残りの1つはゲルマニウムが検出されなかったそうです。(こんな実態にもかかわらず、商品の表示ではゲルマニウム量に関して「99.99%」や「純度99.999%」などと書いていた)
さらに、ゲルマニウム自体の作用によって健康に対する何らかの効果を示すという明確な科学的根拠はないことも示されています。
また調査によると、製造・販売者がゲルマニウムの効果に関する資料を所有していないにもかかわらず、販売している商品の表示ではメーカーや仕入れ業者より入手した資料をもとにしている、と矛盾した回答をしている販売業者がいることも判明。呆れますね。
さて今回の発表では、とくに下記の「消費者へのアドバイス」が重要だと思いますので最後に紹介しておきます。
「テスト対象銘柄に表示されていたゲルマニウムの健康への効果は、文献調査及び製造・販売業者に対するアンケート調査を実施したところ、根拠となる科学的データが確認できなかった。ゲルマニウムブレスレットを購入する人は健康への効果を期待すべきではない」
いつも更新を楽しみにしています。
自分の知人も「ゲルマニウムネックレス」を愛用しています。
いわゆる「フラシーボ効果」だとは思うのですが、「信ずるものは救われる」で本人が満足しているのであれば、あえて説明を加えて否定する事も無いか、とも。思っています。
とりあえずネックレス業者が儲かっただけで、それ以上の実害は無いと思っていますので。
特に他人に効力を無理強いもしていませんし。
自分は懐疑的立場を取っているつもりですが、他人へはその場に応じた対応で良いと思っているのですが・・・。
う~ん。効果あるのかな?と思っていたゲルマニウムですが、効能ないんですか。
こうさん、その意見同意できます。
同意できるんですが、あくまで私などが思うことは、間違ったことがそのままになっていると、いつか本当に健康にいい商品が出たとき、そっちに移りにくいんじゃないのかなという事です。
いやまあ、人それぞれでいいとは思うんですが・・・・・。
難しい。
>こうさん
コメントありがとうございます。
>いわゆる「フラシーボ効果」だとは思うのですが、「信ずるものは救われる」で本人が満足しているのであれば、あえて説明を加えて否定する事も無いか、とも。思っています。
>特に他人に効力を無理強いもしていませんし。
本人は満足しており、他に人には勧めずに自己完結しているのであれば、それでもいいと思います。
しかし今回の調査結果は、消費者からの相談や実害の報告を受けてのものでした。
そういった疑問に思っている人や、困っている人、そしてこれから買うかもしれない人たちや、すでに買ってしまっていても事実を知れば行動を変えるかもしれない人たちに対しては、積極的に説明を行い、事実を認知してもらう必要があると思います。
>砥石さん
ゲルマニウムを身に付けることでプラシーボがあったとして、それが本当に効果のある商品より上回っていればいいんですけどね。なかなか難しそうです。
でも健康にいい商品が話題になれば、信じている人は試しに買ってみようとするかもしれません。
毎月かならず購入してる月刊ザ☆テ■ビジョンいつも広告やま盛り(番組情報より多いんじゃないか)ですが関西版今月号には、例の牛、じゃなかった
霊能師がつくるあなただけの数珠
て題した見開き広告ありまして、なんでも高名な霊能師である和泉最澄先生(聞いたことないよ)が申込者さんの姓名をもとに直截霊視して各人に適したアズライト石をチョイスするらしいです。
佛道を奉じる私は、佛壇は僧侶が点眼供養したものを用いること、そう宗務庁の発行物にもあるのを佛道のプラシーボ、プラセボ功徳だと認めてますが、ただ姓名だけを根拠に何が視えるとか単なる石くれが購入者の銭儲けになって開運だとか、そんなのはタバカリ効果しか存在しないんじゃないの、と感じます。
『ザ☆テ■ビジョン』にも、このテの広告が載っているんですね。あと定番中の定番ですが『ムー』もすごいです。その広告をレポートしているサイトもあって面白いですよ。
http://homepage1.nifty.com/y_yahata/mu/mu_index.htm
おお♪ ぴこ探 は高名だという石ころ先生の名を検索してるとき発見してました。貴サイトと同じくらいオモロイですね、あれ。
ところでトビ違いですが続編出版たのしみにしてます。
ここのサイトでも取り上げられています「ルルドの泉」の水にゲルマニウムが含まれているそうです。それで、奇跡の水に含まれているものだから身体に良い!みたいな図式で広まっていったんじゃないかという説があります。実際は(少量はともかく)身体に良くないんですが。
ゲルマニウムだけでなく、チタンや磁気、諸々の食品(水・ブルーベリーなど)についても早い時期に健康増進の効果なしの発表があることを期待したいです。科学の知識や懐疑心に欠けたヒト、藁をもつかむ思いでいるヒトを喰いものにする連中をいつまでも野放しにしてはいけないのではないか、と強く思います。
実際、ゲルマニウムがどのようにして広まったのかは調べてないのでわからないのですが、ルルドの泉と結びつけているところはよく見かけますね。
>ゲルマニウムだけでなく、チタンや磁気、諸々の食品
確かに他のものにも調査した上での発表があることを期待したいです。
なおゲルマニウムの後では、東京都が「波動・情報転写による効果・性能」をうたった商品について調査を行い、客観的事実に基づくものとは認められない、という報告を出しています。
http://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/hyoji/info/090610hadou.html
桜井弘編の「元素111の新知識」という本の中で、ゲルマニウムについてこう書かれています。
「生体に対して、ゲルマニウムは今のところ必須元素とはされていない」
「ゲルマニウムは昔から国内外で種々の病気を治すことができるという伝説がある。水を飲むことによって難病を治したと伝えられている奇跡の水を分析すると、ゲルマニウムが捻出されるといわれている」
「一般に水に不溶なゲルマニウムがどのような形で溶けているのか不明」
「高濃度の二酸化ゲルマニウムを含有した健康食品と称する商品が販売され、それを長期間摂取した人が中毒あるいは死亡した例が報告されている」等々。
ルルドには近年ですと年間400万人も巡礼者が訪れるそうです。英チャンネル4製作の「Root of All Evil?」というドキュメンタリーの冒頭でその様子が収められています。
http://www.youtube.com/watch?v=mkGpO1lQrLY&feature=related
病人・怪我人の巡礼者は年間8000人程訪れるそうですが、約150年間で「奇跡の治癒」と認められたものはたったの66人で、もちろん、切断された足が生えるような奇跡は一度もないようですが。
波動という言葉はよくインチキ科学で好まれる言葉ですね。あとは宇宙、ピラミッド、クリスタル、水晶といったとこでしょうか。例えば「ニュートン」09年1月号で特集した波動とは全くの別物であることは予想されます。
訂正:「病人・怪我人の巡礼者は年間8,000人」→「年間80,000人」でした。
ゲルマニウムと言えば細木和子じゃないですか?
>ドーキンジストさん
ご紹介ありがとうございます。桜井弘編の『元素111の新知識』は今度読んでみます。
ルルドについては以前、私も調べてサイトにアップしたことがあります。よろしければこちらもご覧ください。
http://www.nazotoki.com/lourdes.html
>twilightさん
番組で渡哲也がすすめて話題になりましたね。細木数子は興味を示していたみたいですが、本人が他ですすめることはなかったかも。でも宣伝には利用されてましたが。