『インディアン、嘘つかない』?
こんばんは。那須野です。
皆さんは、教科書でこんな話を習いませんでしたか?
「1626年に、ピーター・ミニットが24ドルほどの価値しかないビーズや針などと引き換えに、マンハッタン島をインディアンから買い取った」と。「インディアンは、島の価値がわからないほど頭が悪かった」という感じで伝えられていますが、実はこの話には裏があったのです。
カナーシー族からマンハッタン島を買い取ったピーター・ミニットは、植民地の支配者として「上手い取引をした」とご満悦でしたが、カナーシー族は、自分たちこそ「上手いことやった」と考えていました。
なぜなら、カナーシー族は、実際にはマンハッタンを所有しておらず、ブルックリンに住んでいたからです。当時、マンハッタン島を所有していたのは、ウェックェースギーク族でした。
つまり、カナーシー族は他人の土地を何の断りもなく勝手に白人に売り払ったのです。取引から締め出されたウェックェースギーク族は激怒して、その後の何年間もオランダ人相手に戦いを挑んでいたといいます。
「1626年に、ピーター・ミニットがインディアンからマンハッタン島を買い取った」という話は、「ピーター・ミニットが詐欺に遭った」と書き直した方がいいでしょう。カナーシ族の方が白人よりも一枚上手だったようです。
ちなみに、同じ頃、ラリタン族は、スターテン島を少なくとも6回も売っているそうです。