ネッシーの正体はウミガメだった?
本城です。
先日、ネッシーの正体について以下のニュースがありました。
「ネッシーの正体はネス湖に閉じ込められたウミガメ?! 米大学教授が自説を発表。20世紀最大のミステリーがついに解決か」
https://news.yahoo.co.jp/articles/09024ff448fbb8aa01c6be2088f1669f83162060
もとになっているのは『デイリー・スター』の記事ですが、基本的に書いてあるのは同じようなものです。
記事だけを読んでいると、高名な科学者が立派な学術誌に、ネッシーを否定する論文を発表したかのような印象を受けるかもしれません
ですが、実はそうでもないんです。
提唱者のヘンリー・バウアーは、もともとネッシー実在派として知られている人でした。
実在派の中では、わりとまともなことも書く一方で、エイズの原因はHIVが原因じゃないとか、子宮頸がんもHPVが原因じゃないとか、そういう反科学の主張を熱烈に主張する人でもあります。
また、今回のネッシー=ウミガメ説が発表されたのは、『ジャーナル・オブ・サイエンティフィック・エクスプロレーション』(Journal of Scientific Exploration)という一部ではよく知られた雑誌なのですが、これは一般にイメージされる学術雑誌とは違って、普段からオカルト関連の記事がよく掲載されている雑誌です。
さらにウミガメ説そのものも、ネッシーの実在を否定するために発表されたものではありませんでした。先述のように、バウアー自身は昔から実在派です。
バウアーが今回否定しているのは、あくまでもネッシー=プレシオサウルス説だけです。プレシオサウルスは古代に絶滅した爬虫類ですが、バウアーはその代わりに、古代から生息する未知のウミガメ(爬虫類)がいた、と主張しているんです。
つまり、「ネッシー」とされる生物は実在するという前提は変わらないが、その具体的な中身は別の爬虫類だったと言っているわけです。
バウアーがこうした説を主張したのは、主流の科学者たちが間違っていたと証明したいからのようです。バウアーいわく、彼らはネッシーの実在そのものを否定し続けてきたと。
ところがその否定されてきた生物が実在して、それがバウアーにとってより可能性が高いと思っている未知のウミガメだったら?
これまでHIVやHPV否定論を認めてこなかった科学者たちの間違いも、白日の下にさらすことができるかもしれない。
……なんというか、こじらせちゃった面倒な人状態ですが、バウアーの目的はそこにあるようです。(本人のブログでは、マスコミはネッシーの件で表面的なことしか伝えないとご立腹してます)
というわけで、今回のウミガメ説は、ニュース記事から受ける印象と実際の内容はけっこう違うということでした。
ちなみにウミガメ説の元記事は読みましたが、都合の良い情報ばかり関連づけており、今後ネッシーについて何か書く際、わざわざ仮説として具体的に取り上げる価値はないと思いました。
記事とは関係がないですが、不意に思い出したことがあって、9,10年前くらいの夏休みで始まったと思ったら気がついたら何故か残り2週間くらいしかなかったんですよ、これについてどう考えます?
自分が考えても全然分からなかったんで。