『新・トンデモ超常現象60の真相』が文庫化
本城です。
このたび、彩図社さんから『新・トンデモ超常現象60の真相』が上巻と下巻の文庫として再出版されることになりました。この本はもともと2001年に56の真相として出されたものが、2007年に新たに4項目を加えて60の真相として出されたものです。
最初に出た2001年当時、まだ私は懐疑論者でもなかったですが、それから12年経って、このように最新の文庫化の紹介をしているとは思ってもいませんでした。
さて、本書の内容につきましては、ASIOSがこれまで出してきた本の先行書のようなものですので、スタンスや構成はよく似ています。文庫化に際しては大きな変更はないものの、いくつか細かい修正がされていたり、新しい情報があれば追加されていたりするそうです。
詳しい目次は以下のとおりです。興味をお持ちの方はぜひお読み下さい。
目次
〈上巻〉
はじめに~超常現象のタブー~
第一章 古代文明の伝説
青森県新郷村にキリストの墓がある!?
2000年前のバグダードで電池が作られていた!?
水晶ドクロはアトランティス文明の遺産!?
50万年前の点火プラグ!? 謎のコソ加工物
ノアの箱船はトルコの船形地形に埋まっている!?
第二章 超人・超能力の伝説
カルロス・カスタネダはドン・ファンの教えを伝えた!?
米国の警察は超能力者を使って事件を解決している!?
田舎の警察ほど超能力探偵をよく使う!?
史上最強の超能力者!? ジェラルド・クロワゼット!
TVで3千万人が目撃! クロワゼットの透視能力!?
ピーター・フルコスは透視能力で難事件を解決した!?
J・B・ライン博士の研究室で超能力が証明された!?
CIAや米軍も採用した遠隔視の驚異!?
カルロス・ミラベリは空中浮揚に成功した!?
ガンツフェルト実験で超能力が証明された!?
第三章 UFOと異星人の伝説
第江戸時代の異星人遭遇事件が記録されていた!? ①
江戸時代の異星人遭遇事件が記録されていた!? ②
アリゾナ州フェニックスに超巨大UFOが出現!?
ミステリー・サークル生成の瞬間がビデオ撮影された!?
清家新一氏のUFO理論はノーベル賞もの!?
KGBからロシア版ロズウェル事件のフィルムが流出!?
米国ソコロで警官が異星人と遭遇した!?
ホプキンスビルで異星人の襲撃事件があった!? ①
ホプキンスビルで異星人の襲撃事件があった!? ②
米国フラットウッズに3mの宇宙人が現れた!?
グレイはキリストの子供だった!?
ヒル夫妻はグレイ・タイプの異星人に誘拐された!?
エリア51でひそかにUFO研究が行なわれている!?
ドゴン族は異星人から天文知識を教えられた!?
〈下巻〉
第四章 霊と悪魔の伝説
岐阜県富加町のポルターガイスト事件は本物!?
映画『エクソシスト』は実話に基づいている!?
宜保愛子は5百年前のロンドン塔の悲劇を霊視した!?
四谷怪談は実話だった!?
クルスキーの手形は霊実在の動かぬ証拠!?
第五章 大予言の伝説
聖書には暗号で予言が隠されている!?
タマラ・ランドはレーガン暗殺を予言した!?
第六章 未知生物の伝説
オリバー君は人とチンパンジーの混血児!?
南米で発見された獣人モノ・グランデは猿人か!?
死人が生き返る!? ゾンビ伝説!
家畜が殺される! チュッパキャブラスの恐怖!?
日本の漁船がニューネッシーを捕獲した!?
ヒマラヤの雪男の実在が証明された!?
アフリカ奥地のモケーレ・ムベンベは恐竜の生き残り!?
ジャージー・デビルは悪魔の化身!?
宇宙生物来襲!? ドーバー・デーモンの謎!
第七章 身近な超常現象の伝説
バイオリズムが人間の活動を司っている!?
生物は月と共振して生きている!?
満月がヒトを狂わせ、引き潮と共にヒトは死ぬ!?
江戸は風水によって設計された霊的国防都市だった?
幻視や幻聴は霊的ステージが高い証拠!?
額に1円玉が貼り付くのは超能力!?
東京地裁も認めた! 外気功の効果!?
第八章 怪奇現象の伝説
涙を流すマリア像は人類の危機を知らせている!?
年に3度も液体化する聖ヤヌアリウスの血!?
テキサス州マーファの怪光はアメリカ版の火の玉!?
インディアンも見た!? ブラウン山の怪光!
乗組員が忽然と消えた!? メアリー・セレスト号事件!
11歳の少年が神隠しに!? オリバー・ラーチ事件!
19世紀最大の謎!? バルバドス島の動く棺桶!
オーラが写真に写る!? キルリアン写真!
文庫版のあとがき
※山本さんではなく皆神さんに代わり、12年の流れを振り返っています。
本城さん、こんばんは。
この本に対してではないのですが、次回の『謎解き本』で扱ってほしいというか、質問というか・・・。
ミッシェル・ゴークラン氏の「火星効果」って今どのようになっているのでしょうか?
ググるとCSICOPが反証しようとして失敗したとか、それで脱会騒ぎがあったとか出てきますが・・・。
この「火星効果」をもとに占星術を肯定しているところがいくつかありましたが、ゴークラン氏の「火星効果」は占星術に反していて、占星術師からも否定されたとか書いてあるところも。
英語版のwikiをみるとCSICOPは否定的な意見を出したっぽいし、でもなんかいざこざはあったっぽいような(英語能力自信なしorz)。
ことの顛末はどうなっているんでしょうか?
誰か知っている人いませんかね?
すでにどっかの書籍に載ってたりするのなら教えてください。
>いっちゃんさん
火星効果とそれにまつわる話については、他にも詳しくご存知ない方がいると思いますので、以下で説明します。
まず前提として、火星効果というのは一流スポーツ選手が生まれた時間と火星の位置には相関があるというものです。1955年にフランスの科学者、ミシェル・ゴークランが主張しました。
これを1970年代後半、当時、結成間もなかったアメリカの懐疑団体サイコップが調査対象として取り上げます。しかし一度は否定的結果が出たと発表するものの、その調査内容に誤りがあると主要メンバーのレイ・ハイマンをはじめ、何人かのメンバーが指摘。
それを素直に受け入れれば良かったのですが、他の主要メンバーが指摘を無視したり、なかったことにしようとしたことから紛糾する事態に。その結果、有力メンバー数人が脱退することになりました。これはサイコップが批判される際には必ず出される話で、明らかに問題がありました。批判は当然でしょう。
ただ、その話と火星効果が本当なのかどうかはまた別の話で、現在では再検証にって火星効果には否定的な結果が出ています。そのひとつが、ゴークランと同じフランスの超常現象調査団体CFEPPが行った大規模な検証です。
この検証では1,066人のフランス人スポーツ選手と、一般の85,280人の生まれた日時と火星の位置が比較して調べられましたが、火星効果を支持する結果は出ませんでした。またCFEPPは、ゴークランがサンプルを選ぶ際に、選択バイアスがあったとも指摘しています。
ちなみに以前、皆神さんから聞いた話では、ゴークランが1979年に出した『占星術の夢と幻想』(DREAMS and lLLUS10NS of ASTROLOGY)という本の結論として、「占星術には商売としての実体があるだけであり、科学的には単なる幻想に過ぎない」と書いているとのことでした。
ぶっちゃけ本人も、そんなに信じていたわけではなかったのかもしれません。
回答、ありがとうございました。
なるほど、火星効果の検証とは別にCSICOPで問題があって脱退騒ぎとかあったのが、いつのまにか脱退原因が火星効果が反証できなかったことになっちゃったんですね。
>ぶっちゃけ本人も、そんなに信じていたわけではなかったのかもしれません。
ゴークラン氏の最後はデータを破り捨てて自殺したとかありましたが、これも尾ひれがついているのかな・・・。
反証に失敗した時点で誤りがあったことを認めればよかったのですが、それができずに自ら傷口を広げた格好です。
ただ、それ以降も火星効果についてはサイコップの会誌で何度か取り上げられていて、タブーとかにはなってないですね。
ゴークランが91年に自殺したのは事実のようですが、遺書も公開されておらず、実際は何が原因だったのかよくわかっていないようです。
再度の返事ありがとうございます。
>タブーとかにはなってないですね。
ちゃんと反省したということですよね。
>ゴークランが91年に自殺したのは事実のようですが、
本当の原因はなっだたんでしょうね。
詳細が分からないため、過去の経緯から反論されたせいにされちゃったのかもしれませんね。