本の紹介(1)

本城です。

今まで読みながら紹介できなかった本がいくつかたまってきましたので、今回は2回にわけて紹介していきたいと思います。

『見えないものの文化史 近代庶民生活誌19』

この第19巻は「迷信・占い・心霊現象編」となっていまして、次のように明治から昭和20年代にかけての貴重な資料が収録されています。

・摩訶不思議 浜口熊嶽自叙伝
・長南年惠の奇跡的半生(浅野和三郎)
・法術の正体(秋山命澄)
・東京付近における俗説俗習
・呪い、まじない、民間療法
・夢判断秘蔵書(土橋正之)
・心霊科学研究会実験記録
・千里眼実験録(藤原咲平/藤教篤)
・千里眼問題の真相(高橋宮二)

どれも参考になりますが、なかでも「千里眼実験録」は貴重な資料で、これだけでも本書を入手する価値はあります。

本書は600ページ以上あり、辞書のような分厚い資料本です。私が買ったのは新刊だったため1万円以上してしまいましたが、古本だと大体3000円台~4000円で売られています。古本で入手される方がおすすめです。

『サイキック・ツーリスト』

サブタイトルは「霊能者・超能力者・占い師のみなさん、未来が見えるって本当ですか?」。姉と姪について不吉な水難死を予言された著者が、真相を求めて世界中のサイキックを訪ねる取材記のような本です。

文体はめちゃくちゃ軽いので、適当な取材で適当なことを書く駄本かと思いきや、意外にもしっかりしていて参考になること多々でした。日本でおなじみのマクモニーグルをはじめ、このての話に興味のある方なら馴染みのあるサイキックや研究者が何人も登場します。

先にも書いたとおり文体は軽いため、気軽に読める本です。でも中身は濃い。そのギャップがまた面白い本でした。日本にいるとわからない情報や、実際に取材しないと得られない情報も多く、参考になります。

『現代の念写とその実験的証明』

神戸にある直道会の巽直道会長の古希を記念して発刊された本。体裁的には論文集の方が近いかもしれません。序文は参議院議員時代の石原慎太郎が書いています。

内容は完全に肯定寄りですが、念写をテーマにしているだけあって写真が多く、さまざまな実験報告なども載っていて、念写についての資料のひとつとして役立ちそうです。

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