宙に浮く石(フライング・ストーン)
本城です。
先月、Facebookで話題になった宙に浮く石の動画をご存知でしょうか。9月5日の朝、ある女性がお子さんと幼稚園のバスを待っていた時のこと。「ママー!!石さんが浮いてる!!」という言葉で気づくと、そこにはプカプカと宙に浮く石があったといいます。
そのとき撮影された動画がこちら。
確かに浮いています。信じがたい映像です。ASIOS内でも話題に上がり、検討されまして、石が回転していることから糸のようなもので吊っている可能性が考えられました。
ただその場合、イタズラの可能性が浮上しますが、投稿された方のタイムラインを確認してみますと、他の投稿内容はお子さんとの日常を記録されたものばかりです。もし宙に浮く石の動画がイタズラだとすると、今回の投稿だけ馴染まない、それこそひとつだけ浮いた存在になる気がしました。
そこで石が浮く原因について、イタズラ以外の可能性を調べていたところ、実は他にも同様の動画が撮影されていることがわかりました。以下はそれらのうちのいくつかです。(最初のFacebookの動画が投稿される前に撮影されたものもあります)
よく似ていますね。では正体は一体何なのでしょうか? 動画を撮影された方たちによりますと、石を浮かせているのは「クモの糸」だといいます。石がクモの糸に絡まって宙に浮いているように見えるのだそうです。
とはいえクモの糸はかなり細いイメージがありますから、そんなもので石が浮かせられるのかと思ってしまいます。ですが調べてみると実は意外と強度があるようなのです。
「鋼鉄超える強度とナイロン顔負けの伸縮性 世界初『クモの糸』量産化」
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130524/biz13052418350034-n1.htm
念のため、クモの糸の研究で有名な奈良県立医科大学の名誉教授、大崎茂芳さんにも今回の件についてご意見を伺ってみました。すると現象自体はそれほど不思議ではないとのことでした。どうやらクモの糸で石を浮かせることは可能なようです。
もちろんオリジナルの現場の状況が調べられたわけではないため、断定はできませんが、クモの糸の可能性は十分考えられるのではないかと思います。その場合、1本や2本程度ではさすがに石を支えられないでしょうから、肉眼で見えるかどうかと、石を吊れるギリギリの本数のバランスが重要になってくるのかもしれません。
なかなか自分たちでも再現動画を撮影するのは難しいところですが、もし今後撮影することができましたら、あらためて報告したいと思います。
うーん、謎。蜘蛛の糸の強度は、科学番組や映画『アメイジングスパイダーマン』でも指摘されてて知ってますが、なぜ石にくっついたんでしょう? 石を使う習性のある蜘蛛がいるんでしょうか? パッと検索しても引っ掛からない…。
それとも車がはねたとか、何かの拍子に石が飛んで、蜘蛛の巣に当たりこうなったとか…。この理由づけもちょっと不自然な気がします。
最初見たとき糸で吊っていそうにみえましたが、糸は糸でも蜘蛛の糸でしたか。
>ギルスさん
巣を作るため地面側で糸をつけた突起物がたまたま石だったと言うだけではないでしょうか?動画を見ると他に突起物になりそうなのはないですし。
で、巣を張っていく過程で上に持ち上がったとか・・・。
>ギルスさん
>いっちゃんさん
おそらくクモ自身が石をくっつけたのではないかと思います(最後の動画では巣を安定させるためではないかと考察しているようですが)。ただ報告例は少ないようですから、この場合、特定の種ではなく、一部の個体が状況に応じてする行動なのかもしれません。
ああ、なるほど。スッキリ♪ でも、いっちゃんさんの言うのは蜘蛛の巣張る前で、本城さんのは張った後って意味ですよね。
蜘蛛の巣の張り方はネイチャー系の番組でカメラ早回し映像を何度か見たことあるけど、放射状に梁になる糸を何本か張ってから、「の」を描くように粘着糸を張ってくんですよねぇ、確か…となると、糸が勝手に縮むとは考えにくいし、やっぱり後に石を巻き上げた?
はじめまして。
http://sansetu.exblog.jp/3142849/
↑のブログは私のブログ(蜘蛛の糸で小石が浮く写真)ですが、佐渡島に住んでいた時に、この現象は毎年(冬以外で)普通に観察できました。
庭を通る時に邪魔なので糸を切るのですが、また翌日作られるといったことがよくありました。
>トシさん
写真も撮影されていて、糸の様子もわかり参考になります。地域によっては比較的よく見られる現象なのですね。ご教示ありがとうございました。
ぱぱぱありがとうございます!すっきりいいい